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なかなか日記を書く余裕がなくてすみません。
本誌連載と「ウフ」を抱えていると、いつまでもこの状態かなと心配ですが、
「エロイカ」トルコ編の方は、いよいよ大詰めに入り、あと２回で終了です。
今月も忙しくなるので、カラー扉を描きあげたところで、今の内に日記も書きます。
と言っても仕事しかしていなくて、トルコ展は見逃すし、新作映画を観に行く暇もなく、
先月から怪しい動きをし始めた、私のパソコンを気遣いつつ「楽天」や「アマゾン」で
ささやかなお買い物をする程度の、じみーな日々。
それでもショックな事はあるもので（いや、大した事ではないですが）、
最近、体脂肪率や内臓脂肪などが計れる体重計を買ったので、基礎代謝を
出してみたら、なんと９８０ｋｃａｌという数字でした。
一日にカツ丼か天丼一杯で十分。二杯目は余分な脂肪になるのです。
少しでもお腹が減ると働けなくなる、燃費の高い人（うちのアシスタントにも）
もいるけど、我ながら低燃費の安上がりな体なんですね。
肉体労働者でもスポーツ選手でもないし、燃料が必要な若者でもないから、
この程度か。でも、何を食べたら良いのかと、少し悲しくなったのでした。
こんな事を書くと、仕事中の差し入れは、ますます高燃費のアシスタント達の
腹中に消えそうだけど、まあいいか。今月も仕事に頑張ろう。

何かと忙しかった下関から２０日の夜に帰ってきて、すぐ
「ウフ」の記事のチェックと、
カットを描いて、昨日編集者に渡したところです。
今回は、美術品について少佐を相手に伯爵が講義するという形をとったのですが、
編集者から山ほど苦言を呈されて、かなり落ち込んでいます。
高尚で難しすぎる、大学の講義のようだ、エッセイの趣旨に合わない、雑誌に合わない等々。
私としては、一枚の絵画の背景を歴史をも含めて、読者に出来るだけ分かりやすく
伝えたくて、お休み返上で努力したのですが…。
ふと、以前青年誌に１６世紀の英国女王暗殺計画の漫画（女王陛下の憂鬱）を描いた時に、
「アンタの漫画は難しいんだよ」と当時の鬼編集長にぼろくそに言われたことを思い出しました。
確かに、サラリーマンの小市民的な幸せや、銀座のママのお色気話が人気の雑誌では、
１６世紀の陰謀話なんて、読者は興味は持たないよなあ。
なら、アタシに頼まなきゃいいじゃんと開き直れるほど、傲慢な性格でもない私は、
編集長の注文に沿うように必死で努力して、いつしか頭にハゲを作ったのでした。
本業でのハゲはまだしも、ウフでハゲはアホ臭いので、深刻に考えるのは止めますが、
読者が興味を持って読んでくれるように祈っています。

昨日、ゲミレル島発掘調査団の浅野先生から、今年の発掘調査は中止になったとのメール。
なんとトルコ政府の怠慢でヴィザが出なかったとのこと。
去年の１2月から申請して、準備万端整えて明後日には出発の予定だったそうで、
憤懣やるかたないご様子でした。頑張ってください先生。

私の落ち込みなんぞ、ちっぽけなものであります。

台風が去った後、物凄い暑さになりましたね。
私はこれからお昼の飛行機で、下関に帰省します。
山口宇部行きが取れなくて、久しぶりに福岡行きの巨大な飛行機に乗ります。
結局「ウフ」の原稿が書き上がらなくて、資料をかかえて
下関で悩み苦しむことになりました。
次回は作品に出てくる美術品について書く事にしたので、
調べていくうちに、どんどん芋づる式に資料が増えていって、
これだけの情報を、どうやって読者に分かりやすく書けばいいかというところで、
なにやら、漫画を描く時と同じ悩み方だなあと思います。
プロの文章書きの方は、どんな風に書くのでしょうね。
まだまだ修業が足りない私です。

では皆さんも楽しいお盆休みをお過しくださいね。

やっと仕事が一段落ついて、落ち着いたところです。
24日の誕生日には、沢山のお花を贈っていただきました。いくつになっても嬉しいもので、
お心遣いに感謝感激です。どうも有難うございました。
以前花屋さんをしていたというアシスタントに、花の切り方を教わったおかげで、
今もカサブランカやバラがしっかりと咲き続けています。
秘訣は、茎を鋭利なカッターや包丁でスパッと切る事。はさみは細胞をつぶしてしまうので厳禁。
その通りにしたら、本当に花が生き生きと長持ちしたので、植物オンチの私は感心するばかり。
花好きの方には常識かもしれませんが、皆さんもお試しください。花も喜びます。

昨夜、やっと電気屋さんにＤＶＤオーディオ．コンポを設置してもらって、
長年の音飛びストレスから解放されて楽しい気分。
最近のコンポの小型化には驚きますが、その分性能が凝縮されていて、マニュアルを読んでも
仕事疲れの頭には、リモコンの使い方がよく理解できない。徐々に慣れるしかないなあ。
念願のＺＥＰのＤＶＤも一枚目で疲れて後日の楽しみに。
歌唱力がすでに完成していた２１，２歳のプラント。初々しい細おもてが新鮮でした。

これから「ウフ」の原稿や単行本のまとめや、その他、仕事中に滞っていた諸事雑事が
待ち受けていますが、これらを越えればお盆休みだ。頑張って片付けよう。（もう、こればっかりよ。）

ＥＳＳの掲示板で疑問が呈されていた事ですが。
Ａ５サイズの単行本は、今は時流に合わなくて、売れなくなったとの事で、
エロイカの豪華本は、残念ながら１６巻で終わりになりました。
それ以降は、コミックス版から直に文庫版になります。
出版社も経済原理で動くので、仕方がありませんね。
ただ、他の出版社はコミックスの絶版のサイクルが早いですが、秋田書店は、
なかなか絶版にしない所が、ありがたいといえます。
初版が昭和５３年の「エロイカ」のコミックスが、まだ出ている！と講談社の人が
驚いていました。他社ならもうとっくに絶版なんですね。
秋田書店のポリシーかもしれませんが、独特な会社です。
というわけで、今後は、コミックスと文庫本で読んで下さいね。
「エロイカ」のコミックス２９巻は、今の所１１月刊の予定です。

７月最初の日記が、業界の事情の話になってしまいました。すいません。
今月も忙しいです。ここを乗り切ればお盆休みだ。頑張ろう。