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日記

2003年8月23日

お暑うございます。

何かと忙しかった下関から20日の夜に帰ってきて、すぐ
「ウフ」の記事のチェックと、
カットを描いて、昨日編集者に渡したところです。
今回は、美術品について少佐を相手に伯爵が講義するという形をとったのですが、
編集者から山ほど苦言を呈されて、かなり落ち込んでいます。
高尚で難しすぎる、大学の講義のようだ、エッセイの趣旨に合わない、雑誌に合わない等々。
私としては、一枚の絵画の背景を歴史をも含めて、読者に出来るだけ分かりやすく
伝えたくて、お休み返上で努力したのですが…。
ふと、以前青年誌に16世紀の英国女王暗殺計画の漫画(女王陛下の憂鬱)を描いた時に、
「アンタの漫画は難しいんだよ」と当時の鬼編集長にぼろくそに言われたことを思い出しました。
確かに、サラリーマンの小市民的な幸せや、銀座のママのお色気話が人気の雑誌では、
16世紀の陰謀話なんて、読者は興味は持たないよなあ。
なら、アタシに頼まなきゃいいじゃんと開き直れるほど、傲慢な性格でもない私は、
編集長の注文に沿うように必死で努力して、いつしか頭にハゲを作ったのでした。
本業でのハゲはまだしも、ウフでハゲはアホ臭いので、深刻に考えるのは止めますが、
読者が興味を持って読んでくれるように祈っています。

昨日、ゲミレル島発掘調査団の浅野先生から、今年の発掘調査は中止になったとのメール。
なんとトルコ政府の怠慢でヴィザが出なかったとのこと。
去年の12月から申請して、準備万端整えて明後日には出発の予定だったそうで、
憤懣やるかたないご様子でした。頑張ってください先生。

私の落ち込みなんぞ、ちっぽけなものであります。