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日記

2006/08

2006年8月12日

残暑お見舞い申し上げます

立秋は過ぎたというのにこの酷暑。みなさま、くれぐれも体調にはお気をつけてくださいね。
先月の私めの誕生日には沢山のお祝いをいただきまして、心から感謝申し上げます。相変わらす仕事の真っ最中でしたが、嬉し恥ずかしの幸せ気分で原稿描きに勤しめました。たまたま原稿取りで近くの駅まで来たからと、週チャンへ移った元担当のさわやかY君が仕事場に立ち寄ってくれたのも嬉しいハプニング。年を取るのは哀しいけれど、おかげさまで楽しい一日となりました。

「エロイカ」の原稿が上がった後は、女性誌「エレガンス・イブ」に移った元担当のYさんの依頼で、新連載の「青池保子の月イチ報告」というコミック・エッセイの原稿描き。日記のコミック版というか、2頁の内輪話です。よかったら読んでみてください。「イブ」は毎月26日発売です。

「エロイカ」の「ビザンチン迷路」でお世話になった浅野和生先生がご本を出版されたので、僭越ながら帯を書かせていただきました。「サンタクロースの島ー地中海岸ビザンティン遺跡発掘記」(東信堂 2500円)です。15年あまりの発掘調査隊の記録が、沢山の写真と読みやすい文章で綴られた興味深くて楽しい一冊です。エピローグに「エロイカ」との関わりがカット入りで紹介されています。版元が硬い学術書専門の出版社のため、まだ書店やアマゾンには出ていないそうですから、興味のある方は、少しお待ちになっていてください。なお今月号の「プリンセス」の「インフォメーション」で3冊プレゼントしています。見落とした方はチェックしてみてくださいね。

先日、久しぶりに木原敏江さんと、NHK−BSで私達の番組を制作したM内さんとI藤氏とで会食して楽しい時間を過ごしました。ご苦労の多い仕事ですが頑張ってくださいね、M内さん。
木原さんとは新作コミックスを交換し合っていますが、「杖と翼」の文庫化には1年かけて160頁も描き足して完全版を図ったとのこと。作品への愛情と誠実さには頭が下がる思いです。フランス革命の「ベルばら」とナポレオンの間に位置する「恐怖政治」が舞台のこの作品、あのわやわやな状況を実に分かり易く明快な青春群像編に描き出し、しかも少女漫画らしいメロドラマに仕立て上げた力量は凄いです。私も木原マジックに陥って、理想に殉じた切ないサン・ジュストに涙したのでした。彼女には自分の好きな世界を心置きなく描き続けて欲しい。同世代作家の励みです。

来週から下関に帰省して夏休みです。人間ドックに入ってあちこちメンテナンスをして11月号の番外編に備えてきます。今年は長雨で畑の野菜は不作で残念ですが、スイカは待っているらしい♪