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日記

2012/10

2012年10月30日

深まり行く秋に

「エロイカ35周年」のお祝いの陰に、とても悲しい出来事がありました。
シリーズの二回目から作画に参加して、戦車や航空機、車から拳銃に至るまで、幅広い知識と高度な画力で
「エロイカ」や「Z」の世界をしっかり支えてくれていた、メカニック・アシスタントの黒葉鉄さんが、
10月1日にご病気で急逝されました。57歳でした。
昨年の番外編「お茶会攻防戦」のお仕事以来会っていなかったので、彼のご郷里のお姉様から訃報が届いた時には、
まさに青天の霹靂。しばらく途方にくれていました。今日やっと、ここにご報告させていただきます。
ほぼ35年の長きにわたって、得難い技術でお仕事をしてくださって、本当に本当にありがとうございました。
謹んで黒葉鉄さんのご冥福を、心からお祈り申し上げます。

2012年10月16日

風邪をひきました

どこからともなくキンモクセイの香りが漂うさわやかな秋日和。だというのに情けない。
いきなり風邪をひいてしまいました。うたた寝して冷えたのがいけなかったと猛反省。
のどの痛みから始まり、体中が痛くなり、これはまずいと風邪薬を飲み続けても熱が出て、その後微熱が続き、
どうにも体中がしんどくて一週間は何も出来ませんでした。おかげでネームも遅れまくり(泣)。
あまり風邪はひかない方だったのに、抵抗力が落ちたのかも。皆さんも十分気をつけてくださいね。

やっと平熱に戻った昨日、読者プレゼント用の複製原画の試し刷りを、私の回復待ちだったY山さんが持ってきました。
縮小サイズながら、原画と見紛うばかりの素晴らしい再現力にびっくり。本当に原画の色彩そのものです。
応募者全員にプレゼントできないのが残念ですが、抽選はこれから。どうぞご期待くださいね。

ところで、先月の今頃には、恒例の家族旅行で、飛騨高山、白川郷、乗鞍岳などを回ってきました。
紅葉にはだいぶ早く、まだ青々とした風景でしたが、日本は本当に山の多い国だなあと思ったことでした。
白川郷までの十連発の道路トンネル、とくに11キロもある飛騨トンネルが印象的で、帰京してからすぐ
「飛騨トンネルの物語」を読んだほど。プロジェクトXが好きなんですね(笑)。
普通なら5分で上がる階段が、20分もかかる姉たちのペースに付き合って、まるで筋トレ状態でしたが、
白川郷も、加賀藩の流刑地だった五箇山も、興味深くて面白かったですよ。
(次はまた北海道へと、姉たちはせっせと来年の旅行を企てるのです。)

これから年末まで家族の行事もなく、ずーっと仕事をする予定。
「ファルコ」は来年1月発売の2月号からの前後編。二度と風邪をひかないように用心して、
描き溜めていくように頑張ります。

2012年10月7日

悲しき老眼

「メモリアルブック」が発売以来、ゲストブックに沢山のご感想をお寄せ下さって、ありがとうございます。
おかげ様で、発売二週間後に重版になりました。これも皆様のご支援の賜物と感激しています。
掲載時そのままのカラーページや記事には、オールド・ファンには往時を思い出して懐かしく、
若い読者には新鮮に感じられたと思います。
同世代の作家の友人からも、自分達が若くて元気で死ぬほど忙しくて、一番幸せだった時代の雰囲気が、
この本から伝わってくると、喜ばれました。
限られた予算の中で、夏休みも返上してカラーページをスキャンして、目いっぱい盛り込んでくれた編集者の熱意と
ご苦労には、心から感謝するばかりです。素敵な本を作ってくれて本当にありがとう。Y山さん。S藤君。編プロの皆さん。
いろいろな記事を詰め込みすぎて、文字が小さくなった部分は申し訳ありません。
付録に虫メガネを付けようかという説もありましたが、予算の都合で…(汗)。次の機会には必ず配慮します
ので、どうぞお許しください。
老眼読者の方々には、必需品の虫メガネや天眼鏡で、お楽しみ下さいますようにお願いいたします。

老眼といえば、最近急に眼鏡が合わなくなって、眼科で検査したら、なんと二段階も進んでいて大ショック。
60歳過ぎると老眼が止まるといわれますが、個人差があるようで、私は遠視がひどくなったんですね。
眼鏡店で作った新しい老眼鏡は、悲しくなるほど虫メガネっぽい。これで何年かは大丈夫ですよ、
と言われても立ち直れない(泣)。
若い頃に視力が良かったツケが回ってきたというか、「メモリアルブック」の大量のカラーページは、
全部裸眼で描いていたんだと、文字通り遠い目をして切なく思いつつ、
来年の掲載に向けて「修道士ファルコ」のネーム作業に取り掛かっているところです。
目が疲れてきたので、続きはまた、日を改めて書きますね。