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日記

2011年2月13日

大聖堂もの

いつかは映像化されると思っていたケン・フォレットの「大聖堂」。NHK-BShiで放映中ですね。
約20年前に読んだ原作では、えげつない描写が多くて辟易とした記憶しかなくて、物語はほとんど忘れていました。
凝り性のリドリー&トニー・スコット兄弟の製作ということで、12世紀イングランド中世の寒々しさや猥雑な雰囲気はさすが。
でも俳優が…。とくに女性陣にがっかり。王位を争うモード姫がこれ?憧れの伯爵令嬢がこれ?つまらん。
貧乏くさい中世に美しくもないヒロインでは、見続ける楽しみがないですよ。一応録画はしているけど。
ケーブルTVの「TUDORS」でも、ヘンリー8世は似ても似つかぬ色男なのに、6人の妻は手抜きもいいとこ。
所詮エロエロ役なんで、安っぽいねーちゃんでOKなのか。歴史好きには寂しいですねえ。
「大聖堂」の今後には、聖堂建設の現場の詳細な描写を望むばかり。渦巻く陰謀も恋愛沙汰も、もういいから(笑)。

聖堂ものでは、昨年「海のカテドラル」という、14世紀のバルセロナが舞台の小説を読みました。
逃亡農民の息子がバルセロナでのし上がっていく一代記なので、アラゴン王ペドロ4世(カタルーニャ王としてペラ3世)
が狡賢く登場するし、少しだけカスティーリャ王ペドロ1世のバルセロナ攻略も物語に関わってきます。
ジェットコースターのような展開で読みやすく、ご都合主義は多々あっても、読後感は良かったです。
カタルーニャ人名が、やや馴染みにくいですが、中世スペインが好きな方はどうぞ。文庫で2巻です。